『めがね』の中の…
Amazon primeで、『めがね』を見ました。
本当に久しぶりでした。
何年か前に、数回見て以来です。
そして、何年か前には感じていなかったこと、気付いていなかったことがいくつかあり、ちょっと驚いたところです。
『めがね』は、人口の少ない日本南端のある島でのお話です。
気付き①タエコの大きなスーツケース
これは数年前にも気付いていましたが、あれから私にもいろいろなことがあり、時間も経過したことで見方はさらに変わりました。
あの大きなスーツケースは、小林聡美さん演じる、タエコの人生の荷物だった思います。
そしてその大きなスーツケースを手放さない限り、自分の心地よい人生は歩めないことを、今の私ははっきり感じます。
気付き②サクラさんは、ミニマリスト
もたいまさこさん演じる、サクラさん。春になると、バックひとつの身軽な格好で、プロペラ機に乗って島にやってきます。
海辺でかき氷をつくり、梅雨が来るとどこかへ帰っていく、という不思議な役どころです。
この、
どこか近所に買い物にでもいくような身軽さ
で、島に長期滞在。
まさに、ミニマリストではないですか!
タエコが大きなスーツケース、サクラさんがバックひとつで、2人が同じプロペラ機から降り立つことが、対比になっているのでしょうけど。
それにしても2007年にすでに監督は、身軽に生きることをはっきり映画で示されていたんですね。
気付き③疲れ切っているタエコ
地球なんか、なくなってしまえばいい!と思ったほどの辛いことがあったらしい、タエコ。
毎日毎日、民宿でぐっすり眠るシーンが印象的です。
この当時は、まだ携帯電話もガラケーだった時代ですが、そんなガラケー時代にタエコはすでに、疲れ果てています。
今はスマホだ、SNSだ、と2007年より疲れる状況になっているはず。今の時代、私達はきっとこのタエコよりもっと疲れ果てているんだろうな、と感じました。
映画も本もですが、年月が経ってまた触れると、まったく違う感じ方をしたりするのは、面白いですね。
『めがね』。いい作品です。
それでは、また!